ボランティアが守ってきたインターネット——その限界をAIが救う
OpenAI "Patch the Planet"
オープンソースの課題
毎日スマホでLINEを送ったり、ネットで買い物をしたりするとき、その裏側でどんなソフトウェアが動いているか、考えたことはありますか?
実は、インターネットの基盤の多くは「オープンソース」という、世界中のエンジニアがボランティアで作り続けているソフトウェアで成り立っています。あなたが使うアプリやウェブサイトも、こうした見えないプログラムに支えられているのです。
オープンソースで公開されているソフトウエアやプログラムは無数にありますが、PythonやJavaScriptといったプログラミング言語やPostreSQLなどのデータベースも含まれており、インターネットはオープンソースのツールに支えられていると言っても過言ではないでしょう。
AIがインターネットの基盤を修理
問題は、これらを守る「セキュリティの見張り番」が圧倒的に足りていないこと。ボランティアのエンジニアには、脆弱性(セキュリティの穴)を一つひとつ探し出す時間がほとんどありません。その結果、見つかっていない「抜け穴」がインターネットの土台に静かに潜んでいることも少なくありません。
6月22日、OpenAIがこの現状を変えようと動き出しました。新プログラム「Patch the Planet(地球にパッチを当てる)」では、最新AIモデルが基盤ソフトウェアの脆弱性を自動で探し出し、セキュリティ専門家が確認した上で修正パッチを送り込みます。試験運用のわずか5日間で、数百件もの問題を発見し、数十件の修正がすでに完了したといいます。
見えないところで、AIが静かにインターネットを守り始めています。私たちが意識することはなくても、スマホやパソコンが少しずつ改善されている——そんな時代が、もう始まっています。